ドガ・ダンス・デッサン

ことばにする練習帳 @hase_3sec

2020年01月15日-2020年01月18日の10分とすこし

2020/01/15-2020/01/17

仕事へ行く。仕事が忙しくて寝て起きて仕事して寝て起きて仕事して寝て起きて仕事した。毎日日記を書くと言いながらも三日坊主にすらなれていなくてため息をつく。三日坊主になることにだってまず努力が必要なのであった。ワイヤレスイヤホンのケースを紛失したので通勤で使う電車の落とし物センターへ行った。財布やスマホを落として探しにきている人が何人かいた。財布やスマホを落とすことってそんなにあるんだと思ったりしつつ財布やスマホを落としたらめちゃめちゃ困るだろうなと眺めながら自分の番号札が呼ばれるのを待つ。呼ばれる。窓口の駅員さんにワイヤレスイヤホンのケースを落としました色は黒で形は長方形でサウンドコアって書いてるやつですと伝えるとあるみたいです!!と元気に返してくれたが保管庫から戻ってきた駅員さんの手が持っていたイヤホンケースはまた別のサウンドコアだった。形状が全然違った。違うみたいですと言うと駅員さんもちょっと悲しそうにされていい人だと思った。ワイヤレスイヤホンケースを落とすことってそんなにあるんだとも思った。

 

2020/01/18

朝起きて着替えて外へ出る。昼前の東京の街は小雨が降っていて寒いなと震えながら歩いているそのうちに雨粒が雪に変わっていく。奇跡みたいな光景だった。電車に乗る。コートには雪がひっついていてすこししたら水になりすこししたら乾いた。電車を降りて階段を登ったり改札を通ったりする。ホテルでランチコースを食べる。近くに座っていた男女の会話を聞きながらサラダスープメインデザート黙々と食べる。移動する。所用を済ませるついでに通りがかった新文芸坐で「女が階段を上る時」が上映していたので思わずチケットを買い映画館に入る。「女が階段を上る時」の前に「無法松の一生」が始まる。この映画ぜんぜん知らないけれど有名なんだろうかなんて思いながら見始めたが5分も経たずに物語の世界に引き込まれた。見終わる頃には堪えきれなかった涙がぼろりと零れてティッシュで顔を拭おうとしたらエンドロールがなく場内が一瞬でパッと明るくなった。そそくさと乱暴に顔を拭う。あとで調べたら無法松の一生の主演は三船敏郎だった。三船敏郎の爛々と輝く瞳が忘れられなかった。三船敏郎をよく知らない。高峰秀子もよく知らない。それでも今も頭に焼きついている。(19分)